フィリピン訪問

2月にフィリピンに行って来ました。

目的は2つ。1つは日本アクアのフィリピン現法を訪問すること、もう1つは現地で行われる日本ーフィリピンのビジネスマッチングイベントに参加することでした。

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日本アクアのフィリピン現地法人は、マニラの中心部マカティとマニラからは少し離れたダバオの2カ所にあります。

こちらはマカティのオフィスです。

少々狭いオフィスでしたが、14-5名のスタッフが明るく仕事に励んでいました。

業務は図面を元にした見積もりの作成で、3年前に立ち上げ今では日本国内の全ての業務をこのフィリピンで行っています。

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スタッフたちとの食事会

フィリピン人はご飯が大好き。テーブルの上にもご飯の大皿があるのがわかりますか?

ビールを飲みながらも、ご飯に好きなおかずを盛って一緒に食べるのがフィリピンスタイル。

フィリピンの戸建開発現場の視察も行ってきました。

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ベトナムや他の東南アジア諸国同様、フィリピンも住宅建築が非常に盛んに行われていました。

こちらはマカティから車で1時間少し離れたカビテと言う地区です。

構造は鉄筋コンクリート造+ブロック組積造の混構造で、ベトナムなどと全く同じでした。

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1件1件手作りのように時間をかけて作られています。

改善の余地は多分にあるように思いました。

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出来上がるとそれなりに魅力的な建物になっています。

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内装も一見キレイですが、よく見ると細部のクオリティはまだまだといったところでした。

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このモデルプランでは、土地が192m2、建物が215.87m2と日本よりは少し広い感じですね。

これで日本円で約3000万からとローカルの所得水準からするとそれなりに良いお値段でした。

躯体がコンクリートまたはブロックであるフィリピンでは、ベトナムなどと同様に外装及び内装は、躯体の表面をモルタルで仕上げ、その上から塗装が一般的です。

従って日本のように躯体の内を断熱施工して石膏ボードを貼って壁紙で仕上げるといった風習は全くありません。

断熱材自体も戸建ではほとんど普及しておらず、このあたりもこれからといったところでしょうか。

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この一見壁紙風の内壁ですが・・・

実は手書きでした!

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こちらのベッドのファブリックと同色のボーダーも手書きのペイントです。

先進国ではこのような内装に手書きペイントはありえませんが、途上国の東南アジアではまだ存在するんですね。

もっと驚いたのはこちらの写真です。

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この職人さん、何をつくっているかわかりますか??

なんと窓周りの飾り部材を手作りで作っていました!!

こういったモールディング部材も日本やアメリカでは専用部材があって、取り付けて塗装するだけで簡便に造作が可能ですが、元からセメントでしかも現場で作っているとはビックリしました。

人件費がまだまだ安いが故にできることですね。

住宅はやはりその国の文化や風習が根強く影響していますので、先進国のものだから、やり方だから持っていけば簡単に売れる・・というものではありません。

やはり現地の考えを十分理解しながら、我々の技術をどう生かしていけるかを考えなければ上手くいかないでしょう。

ビジネスマッチングでは現地企業4社と面談を行いました。

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日本とフィリピンの銀行がコーディネートしてくれました。

中には年間1万戸以上供給するフィリピン有数の戸建ビルダーの社長とも会え、非常に有意義でした。

今後の展開に期待です。

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こちらはイベントが行われたマカティのホテルです。

マカティは想像以上の大都会でした。

マカティはマニラの旧市街から少し離れた場所に日本の丸の内をイメージして作られた新都心です。

オフィスやホテル、コンドミニアムなどが立ち並び、アジアの代表都市と言った風格がありました。

交通渋滞も非常に激しく、渋滞のひどさはインドネシアのジャカルタに次ぐと言われているそうです。アジアで2番目と言うことは世界で2番目に酷いということですね。

ベトナムと違ってバイクはほとんど走っていませんでした。地下鉄もないため一般庶民の足はもっぱらジプシーと言われる乗り合いバスです。

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この長細い車がジプシーです。派手派手もあればノスタルジックなものもあって個性的で見るだけでも楽しめました。

フィリピンは人口が1億人を超え、平均年齢も20代と非常に若い国です。

銃の所持が登録制のため治安が悪く、ショッピングモールやホテルなどでも民間ガードマンが銃を所持しセキュリティチェックを行うというのはあまりほかの国でも見かけない物々しい雰囲気でしたが、それでも今のドゥテルテ大統領になって非常に治安が良くなったそうです。

今後ますます発展が期待されるフィリピンで、我々の持つ技術が生かして現地の人々の生活や住環境の改善に寄与できればと考えています。


ダナン&ホーチミン

ベトナムのダナンそしてホーチミンに行ってきました。

ダナンは最近日本でも人気のリゾート地で成田から直行便が飛んでいます。

 

こちらはダナンの中でも最高級リゾートのインターコンチネンタル・ダナンです。

700mも続くプライベートビーチなのですが、この日は残念ながら雨期で波も高く遊泳禁止で誰もいませんでした。

インターコンチネンタル・ダナンは崖上にエントランスがあり、ケーブルカーでビーチと行き来するようになっています。

下に見える屋根がレストラン棟です。

 

 

こちらはベトナム料理のレストラン「Citron」です。著名なリゾート建築家が全てのインテリアをデザインしただけあって、ベトナムの伝統を生かしたモダンでゴージャスなリゾートインテリアに圧倒されました。

 

ダナンから車で40分位にある世界遺産の街「ホイアン」を訪れました。

古い街並みのまま様々な商店が軒を連ね観光客で賑わっていました。

 

 

このような橙色の外壁の建物が並んでいます。少し歩き疲れたのでここのカフェで休憩することにしました。

 

古い建物を生かしながら、外装と同じ橙色の壁に木の柱や梁が絶妙にマッチしてよい雰囲気です。

ベトナムはフランスの影響もあるのかカフェが至る所にあります。ベトナムコーヒーが有名なようにコーヒー文化なんですね。

 

ホーチミンに移動し、まずは日本の企業が建築したプレキャストコンクリート(PC)住宅を見学しました。

2階まではPC、3階は鉄骨造の4連棟です。


 

こちらは別の開発分譲地にある建物でベトナムの在来工法であるRC+レンガ積みで作られています。

 

 

2階建で1階部分がタイル張り、2階部分が塗装というツートンの外装は日本の家のようですね。

ホーチミン中心まで車で約1時間強の場所で建物約35坪、2500〜3000万円でした。

 


ベトナムでは対面キッチンよりL字型の方が多いようです。

このようにまずRCで柱・梁を作ります。


その後レンガ積みで壁を作っていくのがベトナムの在来工法。床スラブもRCです。

屋根下地は鉄骨で、瓦を直接くぎ打ちしていました。

断熱材は入っていません。


こんな豪邸もあります。4階建て、プール付きでした。

 

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お世話になったサムシングの皆さんとビテクスコフィナンシャルタワーで

 

こんな近代的なタワーです!

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今回訪問の目的はベトナムで我々の持つプレキャストコンクリートの技術を使って事業展開の可能性があるかどうかを判断することで、そのためレスコハウスの増渕技術本部長と木川工場長に同行してもらいました。

日本もそうですが家の作り方にはその国によって独自のこだわりや考え方があって、いくら性能や品質が良くても外国から持って行って簡単に売れるものではありません。

やはり彼らのニーズをしっかりくみ取りながら、我々の持つ技術を生かしていく方法を考えなければビジネスとしては成功しないということを改めて強く感じました。

 

 

 

 

 


サグラダファミリア

この夏バルセロナにあるサグラダファミリアを見てきました。

サグラダファミリアはアントニオ・ガウディが設計、1882年着工され100年以上経過も今だに未完という、世界でもっとも有名な建築の1つです。


この写真で見ると4本のタワーと右側の最近建築された部分と比較すると色が随分違います。4本のタワーはガウディがまだ健在だった頃に既に完成、つまり築後100年経過しているので時間とともに色も変化していったということなんです。


趣の異なる建物がいくつもありました。複雑な建築です。



これが完成模型、真ん中に一番高い塔が立つんですね!

サグラダファミリア教会内部に祀られたガウディのお墓です。

ガウディは建築中のサグラダファミリアから家に帰る途中車にはねられ亡くなったそうです。


100年前のサグラダファミリア。周りに建物がなく、今以上に存在感がありますね。


こちらが内部です。高い天井、木の枝が広がるような柱のデザイン、左右で色の異なるステンドグラス・・・などなどガウディらしい造作とその迫力に圧倒されました!!

写真ではなかなか伝えられないのがもどかしいくらいです。

サグラダファミリアと言えば特徴的な外観を思い浮かべますが、それに全く劣らない素晴らしい内観でした。

内部は2010年にローマ法王が訪問されることが決まって急ピッチで工事が進められたそうで、ほぼ完成していました。


ステンドグラスも美しい!

ろうそくを立てる燭台もガウディデザイン

棟の内部をエレベーターで上ることができます。上階の窓からは手の込んだ装飾が作っているところを見ることができました。

 

完成時期が未定と言われてきたサクラダファミリアですが、ここに来てガウディ没後100年の2026年に完成させようという動きが出てきているようです。

 

というのも1つは資金面の問題ですが、これは来場収入が非常に増えていることでクリア。3Dプリンターやコンピュータ解析でガウディの描いたイメージを図面化する作業も大幅に短縮できていることも大きく影響しているようです。

 

当初からこの建築には詳細な図面がなかったそうです。これだけ巨大かつ高層な建築を図面なしで作るということが想像できませんが、実際はガウディが作った模型を元に現場で職人と話しながら作っていったというから大変時間のかかる作業だったわけです。それにしても素晴らしい技術ですね。

 

また石積みの施工方法も非常に時間がかかりますが、それも最近は内部は鉄筋コンクリート造とし、表面の仕上げに石を貼るという工法を採用することで工期短縮を図っているとのことでした。ところがそれについては地元で異論もあるようで、鉄筋コンクリートでは100年程度で補修の必要性が出てくる、それならば少々時間がかかってもより耐久性の高い石積みの方が良いという考えです。

 

この話を聞いたときは日本人の我々とヨーロッパの人との時間軸に対する概念の違いの大きさを改めて感じました。

 

日本人で鉄筋コンクリート造りに異を唱える人はいないでしょう。しかし彼らの感覚ではこの建築物は数百年、いや千年二千年先までも大切に維持していくものと考えているのです。

実際ヨーロッパに行くとどの町にも中世時代の建築物が数多く残され、今でも普通にそこで人が暮らしています。彼らからすると100年、200年程度前というのは最近という認識なのかもしれません。その感覚で考えれば、前述の話も理解できるというわけです。

 

先週イタリアで大きな地震があり、中世の歴史的建築が甚大な被害を受けました。耐久性に優れ、いつまでも美しい石造りも地震への耐力は乏しいのが辛いところです。

バルセロナは幸い地震がない地域ということで気にすることはないのかもしれませんが・・


ちなみにこの水道橋、約2千年前のローマ時代に作られたものです。もちろんセメントなど一切使わず、石をくみ上げただけで2千年経った今でも形を維持しているのです。

 

ヨーロッパに行く度に日本とは異なる歴史の厚みと先人達の技術の素晴らしさに圧倒され、100年が10年?と1桁違うような錯覚に陥ります。そしていつも学生時代もう少し世界史の勉強をしておけば良かったと反省するのです。。。

 

サクラダファミリアの完成イメージ動画です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


木造建築の可能性〜オーストリア視察 その3

最後に訪問したドイツ・ミュンヘンのMERK社が関わった木造建築の実例をご紹介しましょう。
このMERK社はグループでCLTや集成材の生産から建設までトータルで手掛ける企業です。

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こちらはスペイン・セビリアにある世界最大の木造建築物「メトロポール・パラソル」です。
ぶっ飛んだデザインです。魚にも見えますがいったい何をモチーフにしたんでしょうか。
見た瞬間に惹きつけるデザイン、圧倒的な存在感、木がどのように組み合わさっているのか、また建物の内部がどのようになっているのか、興味が尽きない建築です。
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上から見たところです。巨大さがよくわかります。

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2階にはレストランやショップがあるそうです。
この建築、ドイツ人が設計し、延床面積12,670屬4階建てで総工費は約9,000万ユーロ(約120億円)。
一度は現地に行ってこの目で見て体感したい建築物ですね!

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こちらはスイス・チューリッヒにある動物園の象舎です。
どこにCLTが使われているかというと・・・

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屋根でした!
内側から見ると木であることがよくわかります。
何と独創的な屋根なんでしょう!想像しただけでワクワクしてきます。象舎をここまでデザインするという発想、日本人にはなかなかないのかもしれません。これも現地で見てみたいですね。

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こちらは街中に置かれたバイクステーションです。側面にさりげなく木を見せているデザインがにくいですね!

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中に入ると木造であることがよくわかります。これは日本でもできそうですよね。

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こちらはイギリスの映画館です。
木造ガラス張り・・・鉄骨やコンクリートだと何とも思わないのですが、木造だとなぜか嬉しくなってしまいます。

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イタリアのホテルです。
リゾートには木造の建物相性がよいですね。丸太小屋やロッジが大型になったようなイメージでしょうか。

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こちらはオランダに建築中の博物館です。
この跳ね出し!CLTのためにデザインされたような建物です。
なんとこの側面、1枚のパネルだそうです。20メートル以上の長さがあるということですが、そういった巨大なパネルであっても作れてしまうことがこのCLTのメリットです。

他にもいろいろな建築物があるので興味ある方はwebでチェックしてみて下さい。

こうして見てみると、デザイン上の自由さは木造が他の構造にはるかに勝っている感じがします。
斬新で創造的な設計をする著名な建築家もこれからは木造で作る建築に注力してくるかもしれません。

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MERK社のショールームにあったサンプルです。これは貼りあわせではなく木造構造材LVLを3Dカッターでの切り出しで作られています。容易に切ったり削ったりといった加工は昔から木のメリットでしたが、テクノロジーの進化でこのような複雑な形も簡単にできてしまうようになったのですね。


木は見る者の気持ちを和らげ、癒し、安らかにしてくれます。
温かい、柔らかい、優しい、良い香り・・・
木のイメージってこのようなものでした。

しかし写真の様な大型建築物の構造材として現しで使われているのを見ると、その力強さと美しさ、“構造美”とでも表現したくなるような他の構造にはない木独特の良さがあります。同時にこれまでの木のイメージとのギャップや意外性に驚き、感動し、心踊らされます。
CLTのように木の構造材や工法は日進月歩で進化していますので、10年後には100mの木造タワーが作られているかもしれません。もちろんそれまでには耐火や劣化、また特に日本では耐震などクリアしなければならない課題も多くありますが、テクノロジーの進化をそれらを乗り越えていくように感じます。

木造建築に対して大いなる期待と可能性を感じた視察ツアーでした。

 

木造建築の可能性 〜オーストリア視察 その2

ウィーンから南西へ200キロほどにあるグラーツと言う街に行きました。グラーツは街の中心部全体が世界遺産になるほど古い建築物が多く残されている街で、また数多くの大学がある学園都市でもあります。

我々はグラーツ工科大学でCLT研究の第一人者シックフォッハー教授の講義を受け、研究室を案内してもらいました。
こちらは研究室のある大きな研究施設です。もちろんこの建物もCLT建築です。こういった建物もカッコよくデザインされていますね。外壁も木でした。






施設の内部です。様々な実験施設が所狭しと並んでいました。巨大なクレーンで大型の材料の強度を測定することも可能なため企業などからの実験依頼も数多く受けているそうです。





このような充実した施設での研究、実験から木造大型建築のテクノロジーが生み出されていることを実感することができました。

今回のツアーのコーディネート兼通訳をしてくれたチャルマース工科大学(スウェーデン)の後藤さんが「東大にもこんな施設があればよかったんですが・・・」と言っていましたが、東大出身の彼が言うくらいですから日本の大学にはここまでの充実した施設がないということなんでしょう。

木造建築が中心の日本でこそ、このような新しい木造技術の研究がなされなければならないと思います。木造建築の研究ではヨーロッパにかなり遅れを取っているように思いました。



これは構造材であるCLTパネルに断熱材や外壁材を張り合わせたサンプルです。こういった研究もされていました。

こちらはシックホッファー教授のオフィスです。


いや〜カッコいい!センスある空間です。

構造材を現しにしながらもモダンに仕上げてありました。

学生のデスクもこんな感じです。



大きな木と窓に囲まれたリラックスした空間の中で研究ができる、羨ましい環境です。
こんな空間で勉強できるのならもう一度学生に戻りたいなぁなんてこと考えてしまいました。

お昼は大学に用意してもらったサンドウィッチを食べながら、熱心な議論が続きました。


このバラエティ豊かなサンドウィッチ、半端なく美味しかったです!

パンの上にペーストを塗り、ハムやチーズに野菜、エビや魚など様々な食材が載せられていたのですが、こんなに美味しいサンドウィッチは人生初でした。炭水化物ダイエットも忘れ4つも頂いてしまいました。。。


オーストリアは人口850万人、面積は北海道とほぼ同じとそれほど大きな国ではありませんが、1人当たりGDPは38,500€EU内で5位と豊かな国です。
国土の約半分が森林で昔から林業が盛んでしたが、特にこのCLTでは世界一の生産量を誇り、ヨーロッパ各国へ輸出しています。

オーストリアでは160年前から木を伐ったら植えなければならないという法律があるそうです。
特に最近は地球温暖化やCO2削減といった問題における森林の役割にも注目が集まっています。

植物がCO2を吸収することは良く知られていますが、それが最も活発に行われるのは成長段階だそうです。森の木を伐採して活用し、そこにまた苗木を植える。植えた木が20年、30年をかけて大きくなっていく過程でCO2をたっぷりと吸収して、また伐採できる位の木へと成長する・・・これは地球が今のように存在する限り繰り返される、つまりサスティナブル(持続可能)です。環境先進国のヨーロッパではこういった理由からも木材の新たな利用方法の研究が進んでいるということなのでしょう。


日本も国土の2/3が森林という、言わずと知れた森林大国です。

ところが残念ながら日本の森林はオーストリアのように有効に利用されていません。林道の問題、人件費の問題、小規模な会社が多いといった問題などで価格競争力が弱く、国内の木造住宅の材料でさえ輸入品が圧倒的なのです。

日本の木造住宅は、軸組工法という日本独自の工法で職人の技術等の問題もあって海外にそのまま展開するというのはハードルが高いです。しかしCLT工法は元々欧州で開発されたもので、工法自体の考え方も合理的でシンプルですので世界各国に展開することが可能です。つまり日本でもCLTのような資材を国内向けにだけでなく、アジアを中心とした世界へ輸出することを想定すればマーケットが遥かに大きくなり、大規模な投資や生産が可能となるのではないでしょうか。


地球環境のためにも、自然災害や環境破壊に対して、何よりこの美しい日本の森を次世代に受け継いでいくためにも、森の活性化と森林資源の有効利用を考える上でこのオーストリアの取組みは非常に参考になるのではと感じました。




































 

木造建築の可能性 〜オーストリア視察

CLT協会の視察ツアーでオーストリアに行ってきました。
CLTとは、クロス・ラミネーティッド・ティンバーの略で欧州を中心に普及が進んでいる新しい木材工業製品です。

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こちらがCLTです。
クロスと言う通り、木材を交互に逆方向に貼り付けてパネルを作ります。またフィンガージョイントで繋いで長くすることもできるので建物の大きさ形状に応じて厚くしたり長くしたり、曲げたり、斜めにカットしたりとどのようにでも加工することができます。



構造模型です。


右が室内側、左が外壁側を示していて、3層のCLTパネルが構造材です。戸建住宅でも15センチ程の厚さになるようですから、軸組工法やツーバイフォー工法と比べても使う木の量は3倍以上にもなります。

CLTパネルを箱状に組み立て重ねていくことで、鉄筋コンクリート構造にも劣らない非常に堅牢な構造とすることができ、欧州では数多くの中高層建築物がこのCLTを使って建設されています。


今回実際見学した建物です。


これはドイツとの国境に近いロイテにある5階建のホテルで、ここには宿泊しました。



こちらはザルツブルクにある5階建の老人ホームです。

いずれも1階部分はRC構造でその上が木造となっています。
どう見ても木造には見えないですよね。

老人ホームのバルコニー、3メートルもオーバーハングしています!


これだけ片持ちで出すのは従来の木造では成し得なかった構造で、これができるのもCLTの魅力の1つです。
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こちらはCLTパネルを製造している会社の本社ビルで完全木造構造です。
壁全面がガラスといったこともこれまでの木造では考えられませんでした。
しかも右側はなんと9メートルも支え無しで出っ張ってます!

内側から見るとこんな感じです。


吹抜けた大空間!内側から見るとしっかり木造ですが信じられません。しかも屋根も全面ガラス!
ちょっとやり過ぎです(笑)



こう言った建物を見るとワクワクしてしまうのは、木造屋の性(サガ)でしょうか。
いずれにしても大変なテクノロジーが進化しています。
次回はその辺りを紹介したいと思います。

 

ベトナム・ハノイ視察 

ベトナム・ハノイに行って来ました。

目的は永大産業のベトナム工場とベトナムへの日本企業進出の状況を見てくることでした。永大産業の大道社長にも同行いただき、社員の方々にも大変お世話になりました。


まず驚いたのはバイクの多さでした!
通勤、通学の足なんですね。2人乗りは当たり前、3人乗り、家族全員で4人乗りなんてのも見ました!
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また道路の横断が大変でした。赤信号でも止まらない、道路の端は逆走と日本のマナーの悪い自転車のように予期しないところから飛び出して来ます。渡って良いものか躊躇しているとタイミングが一向に掴めませんが、勇気を出して歩き出してみるとその前後をバイクがすり抜けて行きます。慣れるまではちょっと注意が必要ですね。

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雨がよく降るので、バイク用のカッパは携帯必須です。

永大産業のベトナム工場はハノイの中心部から車で1時間ほどのところにありました。
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約3万屬良瀉呂3800坪の工場があり、300人の従業員で無垢と複合のフローリングを生産しています。
工場に到着すると、管理部門のスタッフの皆さんが全員出て、日本流おもてなしでお迎えをしていただきました。
工場内では、機械と手作業の両方の工程を見学しました。特に無垢のフローリングの工程は原木に近い段階から、節や割れの部分を細かくチェックしてカットし、繋ぎ合わせ、最終工程でのチェック、補修と非常に細かい作業を若い女性社員達が熱心に取り組んでいたのが印象的でした。
ベトナム人は日本人よりさらに若く見え、背も小柄な人が多いので、作業服姿を見ていると中高生にも見えるくらいでした。

まだまだ貧しい工場の人達の楽しみはランチだそうです。
永大産業では食堂内のランチは無料で味も美味しく社員からは大好評ということでした。
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女性でもプレートにご飯を山盛りもっていく人が多いそうです。
チャイムがなり昼休みになったとたん工場内から皆飛び出してきて、すぐに列をなしていました。我々が食べ盛りだった中学の学食を思い出しました。

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ベトナム人を日本企業に送り出す学校を見学して来ました。
ベトナム人にとって日本で働けるということは人生を左右するほどの大きなチャンスのようです。1人当たりのGDPが日本の1/10以下ですから、3年間で得られる報酬も彼らにとっては相当なものになります。また日本語をマスターすることで帰国後の就業の機会や報酬も大きく違うそうです。
写真は今年12月より永大産業の日本国内の工場で働く予定の生徒達です。今後日本語の授業を3か月程度行って日本に送り出されるということで、熱心に日本語を勉強していました。
彼らの真剣な眼差しからは、豊かになった我々日本人にはない力強さと夢と希望に満ち溢れたものを感じました。

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日曜日ハノイの中心地では並べられた低い椅子に座って、さながらオープンカフェのようです。

ベトナムの人口は約9千万人、首都ハノイには650万人、平均年齢は27歳と日本人の45歳から比べても非常に若い国です。この若くて安価な労働力を求めて日本企業も数多く進出しています。社会主義国ということもあるのか治安は良く、親日国であることも日本企業にとっては魅力になっているようです。
一方ベトナム語を日本人がマスターするのは困難のようです。発音が難しく、同じ音でも発音の仕方で全く意味が異なり通じないそうで、特殊な発音は現地でも子供の頃から訓練して習得するそうです。


桧家グループとしてもこのベトナムとどう付き合っていくか、何ができるのか模索中です。色々な意味で魅力ある国であることは認識できましたので、有意義な視察でした。永大産業の皆様本当にありがとうございました。
















 

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ヒノキヤグループ 社長ブログ

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近藤 昭(株)桧家ホールディングス 代表取締役社長 近藤 昭

1967年兵庫県神戸市生まれ。慶應義塾大学卒業。 大学卒業後、大手生命保険会社や外資系保険会社勤務を経て、 2001年に東日本ニューハウス(現・桧家ホールディングス)に入社。 専務取締役、副社長を経て、2009年に代表取締役社長就任。 2012年に『日経ヴェリタス』が行った「在任期間中に株価を最も 上げた社長のランキング」では、全上場会社中第5位にランクイン。 業界の常識にとらわれず、常に顧客目線で考えることがモットー。 「あらゆる人にエコで快適な住まいを」 提供するために日々奮闘中。

   

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