エネマネハウス2015

エネマネハウス2015に協力企業として参加しました。
我々が応援するのは関東学院大学のプロジェクト「Green Hat 2030」です。
エネマネハウスは学生と民間企業との提携で「学生の考える将来の家」をテーマとしたモデルハウスを建築、展示するイベントで、数多くの応募の中から今年は5つの大学が選ばれました。
その1つが関東学院大学です。


建物の外観です。
前から見るとソーラーパネルが載った普通の家に見えますが屋根に仕掛けが・・・



屋根を横から見るとこのようになっています。
ソーラーパネルを支える架台の下になんと屋上緑化空間が!
パネルはルーバーとして太陽の日差しを芝生にや建物への熱負荷を軽減する役目を果たしています。

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また雨水をタンクに蓄え、その水をソーラーパネルに噴射して、パネルの発電効率の上昇と、屋上緑化への水やりとを兼ねるというとてもエコなシステムになっていました。

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パネルの上の配管を通って雨水が噴射されます。
パネルと冷やした水が流れて芝生へと垂れていきます。


間取りは極めてシンプル。
太陽の熱を蓄熱して有効利用したり、高断熱で室内の夏を外に逃がさないといった提案がなされていました。
もちろんアクアフォームを使っていましたよ!


これは天然木で製作した“木琴型テーブル”
なんとバチで叩くと本物の木琴の音を奏でました!面白いアイデアですね。

今回のイベントは工期がなんとたったの2週間!
しかも終了後には即撤去と大変慌ただしいイベントでしたが、関東学院の皆さんとの交流は日頃の仕事では得られない新たな発見や気付きがありました。
当社グループでも力を入れているエコハウス、学生ならではの斬新でユニークな発想に大いに感化されたイベントでした。
また機会があればお手伝いしたいですね。

関係者の皆様大変お疲れ様でした!



2015エネマネハウス
https://sii.or.jp/emh2015/

関東学院大学のエネマネハウス
https://sii.or.jp/emh2015/kanto-gakuin.html

 

なぜ暖房便座は日本にしかないのか? 続き

欧米のトイレが寒くないのは、トイレだけを暖房しているわけではなくトイレを含めた家中全体を暖めているからです。

セントラルヒーティングと言う言葉を聞いたことがあるでしょうか。
温水をパイプで家中循環させて各部屋のラジエーターを通じて暖めると言う仕組みです。この仕組みのおかげで欧米の家はリビングもトイレも廊下も温度差がなく暖かい快適な環境が保たれているのです。

それではなぜ日本ではそういった仕組みが普及していないのでしょうか。

「家のつくりやうは夏をむねとすべし」
徒然草で吉田兼好が書いた有名なくだりです。

高温多湿の日本で木の家を長持ちさせるにはまず通気性が重視されてきました。
夏は深い軒や茅葺屋根で日射を防いで、障子などを取り払って風通しをよくする、冬は障子や襖で狭く間仕切り、そこに火鉢や囲炉裏で暖を取って温まるといった古人の知恵が生み出した生活スタイルです。

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戦後、生活が洋風化し家電が普及し始めても、この考え方に変化はありませんでした。
ただ火鉢や囲炉裏といった暖房手段がこたつやストーブ、ファンヒーターやエアコンといった暖房器具に変わっていったのです。

日本は言わずと知れた家電大国です。
世界的にも名の通った大手家電メーカーがこぞってこの日本独自の狭い空間を暖める機器の開発に勤しんで次から次へといろいろな暖房器具が作られていったのです。
温かく過ごすには、まず暖房器具、そしている場所が暖かければ良い。建物の性能を高めて家全体を暖めるというのではなくこの発想しか持てないのが我々日本人なのです。
暖房便座もそういったところから生まれたいかにも“日本らしい”商品と言う訳ですね。


一方家中丸ごと暖房が当たり前の欧米では、コストを削減するため建物の断熱気密性能を高めることに国中をあげて取り組んでいます。特に新築住宅には厳しい基準が義務付けられていて、それをクリアしなければ家を建てることができません。
ところが日本ではその基準が義務化すらされておらず、このような国は先進国の中では日本くらいだと言われています。
資源がなくエネルギー問題が深刻な日本なのに不思議ですよね。

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分厚い断熱材を外壁の外から貼り付ける断熱改修工事(ドイツ)


日本と欧米との家の違いをバケツに例えみましょう。

日本の家は隙間が多く穴がたくさん開いたバケツです。そこに注がれる水を暖房した空気と想定します。
蛇口から水を注いでも注いでも、穴から外に漏れてしまってはバケツに水が溜まりません。
どんなにエアコンで暖かい空気を送っても外に漏れてしまっては不快な上に光熱費が無駄ですよね。

欧米の家は穴の少ないバケツです。新しいバケツに穴は許されませんし、古いバケツも後から穴を埋めて改修しています。だから少ない水でもすぐに溜まります。
快適な環境をいかに省エネで実現するかを考えています。

日本では穴をなくすことよりも、蛇口を新しいものにすることやそれだけでなく、雨水を集めてバケツにそそぐ大規模な設備をつくることの方に関心が寄せられているような気がします。
つまり建物の隙間を塞ぐ(穴をふさぐ)ことよりも太陽光パネルや蓄電池などの設備機器を設置することが“エコ住宅”なんだという認識です。最新の設備機器を導入するのは良いのですが、建物自体の性能に無頓着ではもったいないことです。
建物の高性能化+省エネ機器の導入で初めて快適かつ省エネな暮らしを実現できるのですから。


この「ニッポンの家は寒い」という現状を改善し、人々の意識を変え、日本人でも欧米の人並みに快適で健康で豊かな暮らしを実現できる住環境を作っていくことが私たちの使命と考えています。

6年前に年間4千棟だった日本アクアの施工件数は昨年3万棟を超え、今年は3万5千棟に届く勢いです。
3万5千棟と言えば新築住宅17棟に1棟がアクアフォームで断熱されている計算になり、グループとしては日本で最も多くの省エネ住宅を提供していることになります。


「暖房便座なんてなくてもトイレ寒くないよ」
そんなことが当たり前になる日を夢見て、我々は頑張っていきます!



















 

なぜ暖房便座は日本にしかないのか?

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だんだん寒くなってくると、暖房便座の暖かさの有難みを感じますよね。
日本では当たり前のこの暖房便座の普及率は既に約77%!新築住宅ではほぼ100%の設置率だと思います。
暖房便座のないトイレなんて考えられないというのが日本の現状です。

一方世界の国々でこの暖房便座を見かけることはほとんどありません。
いったいどうしてなんでしょうか。

あれだけ快適なのに!海外の人かわいそう・・
冬寒くて我慢できないんじゃない・・・??

そんな風に思いますよね。


でもその理由は極めて簡単です。
“必要ないから”です。

“必要ない”ってみんな我慢しているだけでは??
いえいえそんなことはありません。

トイレの部屋自体が寒くないから必要ないのです。


トイレが寒くない・・??ってことはトイレを暖房しているってこと・・??

そうです。トイレだけではなく、家中丸ごと暖房するのが欧米の家では当たり前です。
従って何も便座を暖める必要がないのです。


日本の家でトイレを暖房している家ってほとんどありません。
トイレだけでなく廊下や脱衣部屋なども同様です。
そもそも人のいない部屋も暖めるという文化も考え方もありません。

欧米の人は随分贅沢な暮らしをしているんだな・・・と思う人もいるでしょう。
ヨーロッパでは人が健康的に暮らすためには家の中の温度は20℃以上をキープするべきと言う考え方があるそうです。
つまり“贅沢”というより“健康的に暮らす”ためというのがその理由の一番ということです。

日本では室内の温度差による急激な血圧変動“ヒートショック”で亡くなる方が年間に17000人もいるということですから、ヨーロッパで健康的に暮らす最低温度と言う考え方は贅沢とばかりは言っていられません。


寒いトイレを暖房便座で暖めるというのは僕の子供の頃からありましたので、かれこれもう30年以上前から変わっていません。
固定電話から携帯電話そしてスマホへ、クルマも電気自動車から自動運転車へとありとあらゆるテクノロジーが進歩しているのに、なぜトイレの寒さだけは30年前と変わらないのでしょうか。

それには日本独特の深い理由があるのです。
それはまた次回に。













 

家の中でも熱中症!ご注意を

35度以上の酷暑が続いていますね。
家の中でエアコンをかけていたのに熱中症でお亡くなりになった方がいたというニュースもありました。
お年寄りや持病を持った方は特にご注意下さい。

夜寝苦しくて眠れないと言う方もたくさんいると思います。
戸建てでは2階に寝室が一般的なので、この酷暑では2階は夜になって窓を開けても涼しくはなってくれません。それどころかたっぷりとため込んだ熱で日中と暑さが変わらないと言った状態ではないでしょうか。

ほとんど全ての住宅では断熱材が2階の天井上に敷かれているだけです。
この程度では35度以上が連日続くこの猛暑では到底快適に過ごすことはできません。
今後地球温暖化がさらに進むとすると一体夏の気温はどれくらいにまで上昇するのでしょうか?
40度が当たり前と言う時代が我々が生きている時にやってくるかもしれませんね。


そのように考えると家の断熱は万全に行っておくことが健康で快適に暮らすことの第一歩になります。
家の耐震性と断熱気密はまず何より優先すべき住宅性能だと我々は考えています。

また自分は若いからピンと来ない・・多少の事は我慢すれば・・と考える人もいるでしょう。
でも人間必ず歳を取ります。
歳を取ってから大がかりなリフォームをするのは時間も出費も大変です。
であるなら最初から将来のことまで考えた家づくりをするのがあるべき姿ではないでしょうか。


断熱施工と換気を最適に組み合わせることで戸建住宅でも以前とは比較にならないほどの快適な温度環境を低いランニングコストで実現できるのです。
桧家住宅の中でも昨年以降に新たにオープンした新しいモデルハウスでは、第一種換気“ココチE”が威力を発揮して更なる快適さを体感することができます。
ぜひこの時期に通常の家では暑くて上がれない小屋裏収納に上がってみて下さい。
冷房を掛けていないのに十分に過ごせるくらいの温度になっているのです!

これは屋根断熱でしっかりと外部からの熱の影響を抑えながら、建物内の空気が循環させることで小屋裏収納にもつけられた吹き出し口から低い温度の空気が常時吹き出されていることによります。
これなら夏の暑い時でもぐっすり眠れること間違いなしですね!

暑い夏場対策はこの時期に!
酷暑でも快適な桧家住宅のモデルハウスでご体感下さい。



「熱中症対策は“屋根断熱”から」過去ブログ記事
http://hinokiya-blog.com/?eid=169








 

省エネ後進国ニッポン

先日日経新聞に「省エネ適合義務化を住宅は見送り、市場低迷に配慮」との記事がありました。
これは2012年に出された「2020年までに全ての新築建築物に新省エネ基準適合を義務化する」と言う方針を見送ったということです。現在でも省エネ基準はありますが義務ではなく、基準を満たすかどうかは建て主の意思です。義務化の方針を聞いてついに日本もここまで来たかと業界では話題になったのですが、見送りとの報道を見て少々がっかりしました。


意外かもしれませんが、はっきり言って日本は建築の省エネ性能に関しては後進国です!

残念ながら人々の関心、認識も高くはありません。
野村総合研究所の資料によると、欧州各国などOECD加盟国34か国中28か国で全ての新築建築物に省エネ基準順守が義務付けられているのですが、日本は先進国の中では数少ない義務化されていない国の1つなのです。

そして今回の見送りですから後進国のレッテルはそのままということになりますね。

様々な分野の省エネに関しては先端を行っているイメージの日本なのにどうしてなんでしょうか?

ちなみに以前訪問したドイツでは、義務化された新築住宅に対する省エネ基準が非常に厳しく、日本人ガイド曰く「日本の東北地方で暖房なしで冬過ごせるレベル」というから随分状況が異なるものです。


興味深いデータがあります。

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少し古いデータですが欧米諸国と日本との家庭の消費エネルギーを比較したものです。暖房、給湯、調理、照明家電、冷房の中で赤い部分が暖房エネルギーを示していますが、日本は他の国に比べてその割合が非常に少ないことがわかります。

少ないということはそれだけ日本人は節約志向でエネルギー消費を抑えている、日本の家は暖房効率が良く省エネがきている・・・と思うかもしれませんが、そう単純な話でもないのです。


欧米では家全体を丸ごと暖房する“全館連続暖房”が一般的です。日本のように付けたり消したりはしません。
外は雪が積もって寒くても家の中は暖かくTシャツ1枚でも過ごせるといった生活が普通なのです。
日本人の我々からみると随分贅沢な感じがしますが、暖房エネルギーを大量に使っているのは欧米の人々はそれだけ冬の間快適な生活をしていることを表しているのです。

一方日本はどうでしょうか。
長年世界第2位の経済大国を誇り、生活水準、文化水準ともに世界でもトップレベルの日本ですが、暖房生活に関しては僕が子供の頃の40年前と基本的には何も変わっていません。
人のいる部屋だけ、いる時だけ暖房のスイッチを入れる、外出する時は消す、帰ってきたら付ける・・・ですよね。

それが普通で何が問題なの??
日本人は我慢することが美徳、節約して何が悪い??
と怒られるかもしれません。

でも家の中でも寒くてダウンジャケットが手放せない・・
朝起きるのが辛い・・
外から帰ってきて暖房が効くまでの時間がかかる・・・

このような経験をしている方たくさんいると思います。

我慢していても健康ならまだ良いですが、この温度差が原因で健康を害する方もたくさんいます。
「ヒートショック」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
暖房している部屋と暖房していないトイレや浴室などとの温度差に血圧が急変してしまう事故で、年間17000人もの方が実際死亡しているのです。

日本がまだ貧しかった戦後間もないころならまだしも、豊かな今なぜ欧米各国とこんなに暖房事情が異なるのでしょうか。


いくつか要因が考えられます。
・昔から暖房と言えば火鉢やこたつ、ストーブといった局所暖房だった
・局所冷暖房機(エアコン)を家電メーカーがこぞって開発、販売してきた
・オイルショックなどを経てエネルギーの大半を輸出に頼る日本では、人のいない部屋を暖房することは“ムダ使い”、”もったいない”、”贅沢”という認識が強い
・光熱費が高い
・住宅の省エネ性能が低い

しかし一番の要因は、”建物全体を暖房することなど考えたこともない”つまり認識がないということではないでしょうか。

寒い冬でも建物内は暖かく快適、健康で豊かな生活を送ってもらいたい・・・これは住宅メーカーとしての我々の強い想いですが、そのためにもまず一般の方々の認識を変えていかなければならないと思っています。
「省エネ基準義務化」はその1つのきっかけになると考えていただけに、今回の見送りは非常に残念と言うわけです。

先ほどのグラフを見て、日本人はそもそも節約志向が強く暖房費をそれだけ使わないのだから、家の性能はいまのままで十分。性能を上げてたとしてもエネルギー消費が減ることはない・・・と考える人がいたとしたら大変不幸な事です。
住宅の性能を高めることで、消費エネルギーをそれほど上げなくても欧米並みの快適で健康的な生活を送れるようにしていくのがこれからの日本には求められているのではないでしょうか!


実際4年前に新築した我が家は“全館冷暖房”を設置しました。
夏は冷房、冬は暖房、それ以外の季節も空調が常時作動していてフレッシュな空気を家の中に取り込んでくれています。
その結果、冬は建物全体が約20℃、夏は25℃にキープされていつも快適です。
着替える時も入浴する時も全く寒くありません。普段は長袖Tシャツ1枚で過ごせますし、パジャマ1枚でも十分です。
朝目覚めた時も、外出先から帰った時もいつも適温にキープされていますから、不快感やストレスとは無縁です。
夏暑くて寝付けないということもありませんので、極めて健康的です。

この環境を実現するためには建物の断熱気密性能がとても重要になります。
我が家はアクアフォームを使って業界でトップレベルの高気密高断熱住宅としています。

光熱費が高いのでは・・・???
いえいえ、そんなことはありません。

約60坪の我が家の冷暖房+空調にかかる光熱費(電気代)は月平均1.5万円です。
これだけ快適で健康的な生活を送るための対価としては決して高いと思いません。
むしと安いと思うくらいです。
なぜなら以前住んでいた断熱気密性能が一般レベルの家では、局所暖房だったにも拘らず同じかそれ以上にかかっていたからです。
一般的な35坪の面積なら月1万円程度で済むのではないでしょうか。


元々の光熱費が高く、欧米のような生活は日本では無理と思っているかもしれませんが、決してそんなことはないのです。
日本の住宅性能も技術もそこまで追いついてきているのです。

今はまだ若いから将来歳を取ったときにリフォームで考えれば良い思う方もいるでしょう。
もちろんリフォームで建物の性能アップを図ることももちろん可能です。しかし建物全体の断熱気密工事を行うとなれば壁、床をはがしての大工事となりますので1000万程度の費用は掛かってきます。
もし新築を考えているのであれば、新築時にしっかりとした省エネ性能を確保することが何よりも賢明だと思います。

まずは冷暖房や住宅性能に対する意識を変えていくということが重要ではないでしょうか。


野村総合研究所「住宅省エネ基準の国際比較と更なる省エネ化に向けて」
http://www.nri.com/~/media/PDF/jp/opinion/teiki/region/2015/ck20150102.pdf#search='%E6%96%B0%E7%AF%89%E4%BD%8F%E5%AE%85%E7%9C%81%E3%82%A8%E3%83%8D%E6%80%A7%E8%83%BD+%E6%AF%94%E8%BC%83'


住環境計画研究所「生活者から見たエネルギー問題」
http://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_problem_committee/004/pdf/4-51.pdf#search='%E4%B8%96%E5%B8%AF%E5%BD%93%E3%81%9F%E3%82%8A%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E6%B6%88%E8%B2%BB%E9%87%8F+%E4%BD%8F%E7%92%B0%E5%A2%83%E8%A8%88%E7%94%BB%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80'
















 

隙間のない家

新年あけましておめでとうございます。

本年も桧家グループ並びにブログをよろしくお願いいたします。



さて本日付(1/6)の日経新聞朝刊の「エコノ探偵団」に次のような見出しのとても良い記事が掲載されていました。



日本の住宅、なぜ寒いの?

「家は夏をむねとすべし」浸透

低い「燃費性能」我慢続く





我々にとっては周知の内容ですが、一般紙である日経新聞がこのような記事を取り上げたことには大変意義があると思います。



「家は夏をむねとすべし」



ご存じ吉田兼好の徒然草の一説です。

寒い冬は暖を取ればなんとかしのげる、しかし夏は風が部屋を通り抜けるような家でないと耐えられないということでしょう。この”耐えられない”には住み心地という点と躯体の耐久性の2つの意味があったと思います。



高温多湿の日本の気候のもと、湿気が原因で木が腐ったりシロアリの被害を避けるということで、今から700年前冬の暖はあっても冷房機器のない当時の状況では当然の考えです。



しかし時代が変わり技術が進歩し環境が変化した現代においてはこの考え方では快適な住宅にはなりません。

快適さと耐久性とを兼ね備えた家は、「夏をむねとした家」ではなく「冬寒くない家」へと真逆に変化したのです。



それにしても世界有数の先進国である日本の住宅が、なぜいまだに「冬寒い家」のままで消費者の意識も変わらないのでしょうか?

記事の中では、行政規制の弱さとその取組みに消極的な業界の問題と指摘しています。

これもその通りです。

日本の省エネ基準は欧州より遥かに緩く(甘く)、その義務化も2020年に先送りとなりました。



住宅会社の多くは、「その緩い基準を満たしていれば省エネ住宅!」というレッテルで消費者に訴えるため、消費者の意識もそれ以上には上がらないのです。

残念ながらこの緩い省エネ基準を満たしたとしても「冬寒い家」にしかなりません。





それではどのようにすれば「冬寒くない家」にできるのでしょうか。

ここは断熱と気密の2点に分けて考えるとわかりやすいです。

多くの人が断熱と気密とを同じような意味に誤解しているのではないでしょうか。

簡単に言うと断熱とは断熱材等で内外の熱の出入りを遮断することで、気密とは空気の漏れをなくすことです。これは建築の技術的には全く別のことです。



毛編みのセーターを着ると暖かいですね。これは体温の熱を外に出しにくくする断熱材としての効果があるからです。

しかし冷たい風が吹くと寒いです。なぜならセーターにはたくさんの“隙間”があって冷気がその隙間から入ってくるからです。

家においても全く同じで、断熱材をしっかりと入っていても、隙間の多い家はやはり冬は寒いのです。



日本の家は寒く暖房効率が悪いため部屋ごとあるいは人のいる場所をスポット的に暖め、人のいない廊下やトイレ、脱衣場などは暖房しないのが一般的です。結果として暖房している部屋としていない部屋との温度差が大きくなり、入浴など急激な温度変化で体調が急変するヒートショックが発生するのです。

記事によると欧米や韓国でも日本より暖房コストはかかっているそうです。

これは家の性能が悪いからではなく、人のいる部屋もいない部屋も家中丸ごと暖房する「全館暖房」が一般的だからです。

日本人の感覚では“贅沢”に思えるでしょうが、先進国では当たり前のことで家の性能もそれだけ高いということなのです。

もし今の日本の家の性能で「全館暖房」をしたら生活が困窮するくらいの暖房費がかかってしまうでしょうが・・・





断熱と気密、これらをいずれもしっかりと施工すること。そして高性能の窓を使用すること。これが住宅の省エネ性能を高め「冬寒くない家」をつくるまず第一のポイントですが、特に隙間を埋める・・・気密の良い家にすることが重要です。

気密性能はC値という延床面積当たりの隙間面積を示す値でその性能が示され、基準は1.0未満が望ましいと言われています。(数値が少ない程高性能)





桧家グループの日本アクアが国内ウレタン断熱市場のトップシェアを持つ「アクアフォーム」は、断熱と気密とを同時に施工できる唯一の断熱材で、隙間面積も容易に1.0未満とすることができます。

ちなみに「アクアフォーム」で施工した我が家は全館暖房のおかげで寒い冬の間でも家中が20℃前後に保たれていてとても快適です。





生活水準は世界的にみても豊かな日本人ですが、こと「冬の家の寒さ」については着込むことや局所暖房で我慢しているという実態は先進国では極めて異例の事であり、これによって健康を害したり、命を落とす人が数多くいるということを知っていただきたいと思います。



これから新築を考える方々には、このような事実と断熱と気密の重要性をよく理解して家づくりに生かしていただきたいと思います。



“隙間のない家”



桧家グループのモデルハウスや分譲住宅現場では、なぜ“隙間のない家”が良いのか、快適なのか、どのように施工しているのか、どのような性能なのかなど、冬を暖かく快適に過ごすことのできる家づくりのノウハウをご覧いただけます。



ぜひこの寒い冬に快適な住宅を体感下さい。







過去の関連ブログ記事



冬の室温

http://hinokiya.jugem.jp/?eid=142



家中温度差なし 快適! 全館空調

http://hinokiya.jugem.jp/?eid=198



気密は暖房の要??

http://hinokiya.jugem.jp/?day=20130201










































































電化製品の畳数表示に物申す!

11月も半ばを過ぎ急に寒くなってきましたね。

我が家も冬の準備ということで妻より加湿器を買ってもらいたいと頼まれ、新発売の「ダイソン加湿器」を注文しようとアマゾンのページを開いた時、思わぬ表現が目に飛び込んできました。





ダイソン超音波式加湿器(木造5畳まで/プレハブ洋室8畳まで・・・)





むむ、思わず画面に近寄って再度確認してみましたがやはりはっきりと、木造5畳プレハブ8畳までと記載してあります。

木造はまだやむを得ないとして、プレハブとはどういうことなんでしょうか??

プレハブというのはいわゆるプレハブ住宅、つまり大手ハウスメーカーの住宅を指しているのでしょうか。

だとすればこれは何を根拠に木造とプレハブで加湿器性能の違いが出るというのでしょうか?





これは何かの記載間違いかもしれませんが木造会社の我々や木造住宅のお住まいの方々からすれば大変迷惑な話です。

この手の表現を見るとエアコン機種選びの際の畳数表現を思い出します。

メーカーにより多少違いはありますが、「木造10畳 鉄筋12畳」というような表記を目にします。ここでいう“鉄筋”とは“鉄筋コンクリート造”を意味しています。



この場合木造は一戸建て、鉄筋はマンションのような集合住宅を想定しているはずです。

ですから誤解ないように表現すれば、「木造一戸建て10畳、鉄筋コンクリート造マンション12畳」なんでしょうね。

構造躯体上の違いとして従来の木造が気密性に劣り隙間が多くあったのに比べて、コンクリート住宅は気密性が高い上に集合住宅では外部に接している面積が少なく、上下左右の住居があればそれが断熱層の役割を果たすためエアコンの効きが良いということです。



これについても我々からすれば、木造は全部同じではない!少なくともアクアフォームを使った桧家住宅の家は気密性が高いので昔ながらの木造住宅と一緒にしないでもらいたい!と言いたい気分です。



ただそこは集合住宅と戸建住宅との差もありますので、百歩譲ったとしても、前記の「プレハブ」との差については全く譲れません!

大手ハウスメーカーが作るプレハブ住宅は、鉄筋コンクリート住宅とは違って柱が鉄骨のものや壁をパネルで組み立てていくものなので隙間が出来やすく、その点では一般の木造と大差ありません。
一方アクアフォームは現場で内側から吹付けて発泡させるので隙間がほとんどできません。基礎までアクアフォームで断熱すれば気密性能が0.4といった他の工法ではなし得ない高い数値をいとも簡単に出すことが可能です。従って公にされているほとんど全ての大手ハウスメーカーの気密性能(C値)は、桧家住宅よりも劣っているのが現状です。つまり木造(桧家住宅)の方がプレハブより気密性が高い=電気製品の効きがよくなるはずなのです。





家電メーカーからすれば住宅の性能の違いにまで関心がないのかもしれませんが、お客様目線で考えればもう少し親切であって欲しいと思います。

少なくとも桧家住宅のアクアフォームで断熱した家にお住まいの方は、エアコンの畳数などの目安は少し広げて考えていただいても問題ないと思います。

あ、でもダイソンの加湿器は予定通り買いましたよ・・・







アマゾンのダイソン加湿器はこちら

http://www.amazon.co.jp/%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%BD%E3%83%B3-%E8%B6%85%E9%9F%B3%E6%B3%A2%E5%BC%8F%E5%8A%A0%E6%B9%BF%E5%99%A8%EF%BC%88%E6%9C%A8%E9%80%A05%E7%95%B3%E3%81%BE%E3%81%A7-%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%8F%E3%83%96%E6%B4%8B%E5%AE%A48%E7%95%B3%E3%81%BE%E3%81%A7-dyson-Hygienic/dp/B00OQ5IDKO/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1416456786&sr=8-1&keywords=%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%BD%E3%83%B3+%E5%8A%A0%E6%B9%BF%E5%99%A8


























輻射式冷暖房

九州にある協立エアテック社の実験棟を見学してきました。
協立エアテック社は空調機器メーカーで東京ドーム他数多くのビルでの実績がある会社です。当社とは24時間換気システム”ココチE”の開発、生産を委託し取引しています。

さて今回見学の目的は、新しい冷暖房機器である輻射式冷暖房システム”クール暖”を体感することでした。
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工場敷地内に作られた実験棟兼モデルハウスです。
その日は気温は約30度位でしたが、大雨が降った直後ということもあって湿度が非常に高くジメジメとした不快な天候でした。

ところが玄関を開けてモデルハウスの中に入った途端、その不快さがスパッと消え、爽やかでひんやりとした空気に包まれた感じがしました。例えるならば夏の暑い日に洞窟や鍾乳洞に入った時のような感じとでも言いましょうか。

その元となる機器が輻射式冷暖房機”クール暖”というわけです。
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少しわかりにくいかもしれませんが、この樹脂のパイプでできた格子の様なパネルが”クール暖”です。パイプ内を約17度の冷水を循環させることで、冷房し部屋全体の温度を24-5度にキープしているのです。モデルハウス内にこのパネルが全部で8カ所設置され、室内中がほぼ同じ温度にキープされていました。もちろんエアコンなどこれ以外の冷房機は一切設置してありませんでした。
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パネルの前に置かれた温度湿度計

オイルヒーターのような暖房器具では輻射式のジワジワと温まるイメージが湧くと思いますが、冷房の輻射というのはピンと来ないかもしれません。しかもなぜ17度程度の水で冷房ができるのか・・・不思議ですよね。

エアコンと違って、風がないのでほこりなどを巻き上げたりすることはありません。部屋毎冷房ではないので、リビングもトイレも洗面脱衣室も全て快適、床と天井による温度差もありません。ムラなく均一に快適なのです。
もちろん建物が高気密高断熱であることがこの機器が効果を発揮する大前提となります。
また冬は温水を通すことで暖房機になります。同じように均一にムラなく温まりますので、ヒートショックなどの心配もなく快適です。

良いことだらけではないかと思われるかもしれませんが、実はまだ改善しなくてはならない点があるのです。コストの問題もありますが、高温多湿の夏はパイプが結露してしまい、その水が垂れ落ちてしまうという課題を抱えているそうです。
ところがこのモデルハウスは結露していませんでした。

その理由はこちらの機械にあったのです。
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この機械は水の力を利用して外気を浄化及び調湿して室内に送り込む装置です。
モデルハウスにはこの装置を通して60%程度の快適な湿度に除湿された空気が送り込まれていたために、「クール暖」のパイプは結露していなかったということだったのです。

ちなみにこの装置、花粉やPM2.5はもちろん、放射能など有害な物質の大半を除去でき、しかもフィルターではないため目詰まりや面倒なメンテナンスが一切不要という優れモノだそうです。
少々高価なのですが、アレルギーでお困りの方や小さなお子さんがいる家庭ではニーズがあるように思いました。

この他喫煙ブースなどに置かれているタバコの煙を吸って除去する機械と同じ仕組みの電子式集塵フィルターなども見学してきました。日本は水と空気はタダと言う時代はもう完全に終わりましたよね。
しかも中国からはPM2.5や黄砂が飛んできて被害を受けるということも十分に考えられます。
快適かつ安全、安心な室内環境を作っていくためにもこういった新しい設備機器の情報収集の重要性を再認識しました。

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協立エアテック社の工場内には桧家オリジナルの24時間換気システム”ココチE”が箱済みとなり出荷を待っていました!ここから当社のお客様の建築現場へと送られていくのですね。






 

空気が違う!第一種換気システム

桧家住宅の今年オープンした展示場には、桧家オリジナル第1種換気システム「ココチE」が搭載されています。



新しい展示場に行ってある営業担当に「新しい展示場はこれまでと何が一番違う?」と聞いてみると、「空気が違います!」という答えが返ってきました。



空気の違い・・・僕も含めて鈍感な人にはなかなかわかりにくいかもしれませんが、室内の空気が違うというのです。







ここで第1種換気システムの説明をしておきましょう。



第1種換気システムは、機械給気・機械排気する仕組みです。給気も排気も機械で行うためもっとも計画的に換気ができるシステムと言えます。また給気した空気と排気する空気の温度や湿度を再利用して温度差の少ない空気を取り込める熱交換型とすることもできます。性能を考えれば熱交換型の第1種換気がベストです。

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デメリットはやはりコストです。取り込んだ空気を部屋に流し、また集めて排出するためにどうしてもダクトが必要となります。壁の中や天井の上にはタコが家に座っているように空気のダクトを配備しなければなりませんので、そのような材料や施工コストは第3種換気と比べて高額となってしまうのです。











さて「空気が違う」と言う話ですが、考えられることは2つです。



1つは第3種換気と比べて第1種換気の方が計画的に換気がなされているということです。



常に機械が作動していて、天井に設置された給気口から新鮮な空気が送り込まれている第1種換気の方がそれを感じ取れるのだと思います。オフィスビルやホテルなどと全く同じとイメージするとわかりやすいですね。



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小屋裏収納に付けられた給気口 ここから新鮮な空気が常に出ています。







2つ目は熱交換されることにより家中の温度湿度が一定近くなるということです。



夏場の小屋裏収納は1階の部屋に比べると暑くなります。しかし1階だけを冷房していたとするとその冷たい空気が排出されるときに熱交換され、取り込んだ空気の温度を下げますので小屋裏に送られる空気の温度は実際の室温より少し低い温度となるのです。この機能は第3種換気では有り得ません。熱交換型第1種換気ならではのメリットと言えます。







たまに“全館空調”と“第1種換気”とを誤解される方がいますのでその違いにも触れておきましょう。



一般的に全館空調と呼ばれるものは、第1種換気に冷暖房機能が備わった設備と理解して下さい。つまり換気をしながらその空気を一定温度に冷やして(暖めて)家中の室内温度を一定に保つ設備のことです。人のいる部屋もいない部屋も、リビングでも洗面所でもどこもが夏場なら冷房された(例えば25℃前後)状態に保たれていますので快適さを求めるならばこれ以上の仕組みは他にありません。



熱交換型第1種換気だけでは冷暖房機能はありませんので真夏や真冬になれば各部屋毎に冷暖房する必要はありますが、従来の第3種換気の家と比べれば、温度設定をエコモードにしたり付ける台数が少なくても快適に過ごせるくらいの違いはあると思います。











前回のブログで24時間換気について、住む人のためと建物の耐久性のために必要だと書きました。



アレルギーや花粉症のひどい人にとっては新鮮な空気、フィルターを通った空気の違いは敏感に感じられその価値は大きなものに違いありませんが、それは建物にとっても同じことが言えます。



僕は数年前お客様の家を下取りした時のことを今でも鮮明に覚えています。



築17年でまだ十分きれいな家でしたので、壁紙や水回りなどを交換して中古住宅で販売しようと考えましたが、念のためシロアリ被害がないかどうかチェックをしました。



1か所の石膏ボードをはがし壁の中を開けた時です。目の前に全く予想もしなかった光景が広がっていたのです。

壁の中のグラスウールは、湿気で真っ黒にカビてずり落ちて下部に溜まり、断熱材が全く機能していなかったどころか、石膏ボードの内側までカビが付着していて目を覆いたくなるほどの状態でした。そこに住んでいた人はそんな惨状を知らずにカビに囲まれて暮らしていたわけで、それが原因でアレルギー症や体調が悪くなっていたとしてもおかしくないくらいの状態でした。



日本の高温多湿の気候の下で、人間の体や建物を健康で長持ちさせるためには湿気対策が非常に重要で、そのためには住宅の高気密高断熱化+24時間換気がしっかりと機能していることがその鍵であるということを改めて感じます。

どちらかと言えばその目的がわかりにくく、関心度が高くない24時間換気ですが、その重要性をより理解してもらえるよう我々も努めていきたいと思います。



桧家住宅では1会場内で第1種換気のモデルハウスと第3種換気のモデルハウスの2つがある展示場があります。空気の違い、快適さの違いを比べて体感下さい。





久喜展示場:http://standard.navitime.biz/hinokiyajutaku/Spot.act?dnvSpt=S0143.0000000130&flow=mc&bcCode=11

立川展示場:http://standard.navitime.biz/hinokiyajutaku/Spot.act?dnvSpt=S0143.0000000131&flow=mc&bcCode=13

宇都宮インターパーク展示場:http://standard.navitime.biz/hinokiyajutaku/Spot.act?dnvSpt=S0143.0000000090&flow=mc&bcCode=09





オリジナル第1種換気快適空間システム販売開始その1(ブログ):http://hinokiya-blog.com/?day=20130516

オリジナル第1種換気快適空間システム販売開始その2(ブログ):http://hinokiya-blog.com/?day=20130520


























 

気密性が悪いと換気できない??

最近の新築住宅には24時間換気が義務付けられています。
居室に外部から空気を取り入れるための穴が開いているのをよく見かけますがそれが24時間換気の給気口です。

なぜ24時間換気が義務付けられたのでしょうか?
平成15年の建築基準法改正を見てみるとその理由はズバリ「シックハウス対策」です。
建材などから発生するホルムアルデヒドなどによって気分が悪くなったり、目がちかちかしたりといった影響を受けないために24時間換気が制度化されたのです。

しかし皮肉なことに時を同じくして住宅で使用される建材はホルムアルデヒドの拡散が最も少ない基準のF☆☆☆☆が一般的となり、換気扇の力を借りなくてもシックハウスの心配はほとんどなくなりました。
そのため何のための24時間換気??というようにわかりづらくなったのも事実です。

その後今度は建物の高気密高断熱化が広まってきました。
気密性が高まると機械的に換気しないと空気が入れ替わりませんので結果的に24時間換気の必要性が高まったのですが、その認識はあまりされていないように思います。

24時間換気の必要性は次の2点です。
・住む人にとって快適で心地よい空間とするため
・建物(ハード)の耐久性を高めるため

もし気密性の高い建物を人が全く出入りせず窓も開けずに放置したらどうなるでしょうか?
高温多雨の日本の気候では湿気が入り込み、室内壁や壁内がカビていくでしょう。水も空気も流れずに澱んでしまうとカビや腐りの原因となって悪影響を及ぼすのです。
昔の家は気密性がなく“スカスカ”でしたから換気扇の役割はトイレや台所の臭いや湿気を排出するためで、室内の換気の役割はありませんでした。しかし今の家は昔の家よりはるかに気密性が高くなっていますので、24時間換気がしっかりと機能していないと家中の空気が入れ替わらないということになってしまうのです。

さて前置きが長くなってしまいました。
現在最も一般的な24時間換気は「第3種換気」というタイプで、各部屋に開けられた給気口から新鮮な空気を取り込み、その空気が部屋から部屋のドア下の隙間(アンダーカット)や欄間を通って台所やお風呂、トイレなどにある換気扇から外に排出される仕組みです。自然吸気機械排気というシンプルな換気システムでコストも安いことから最も普及しているタイプです。

建築確認申請上は所定の位置に換気扇や給気口が配置されていれば問題なく認可されるのですが、問題は本当に空気が流れているのか??ということです。
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「エコハウスのウソ」前真之著より

東大の前先生の本にもありますが、建物の気密性がしっかりと取れていないと換気扇の近くの隙間から空気を取り込んで排出してしまい(ショートサーキット現象)、居室の空気が入れ替わらず滞留してしまうと言う現象が起こるのです。これでは換気扇は以前の家と同じ台所やトイレの臭気や湿気を出す程度の働きにしかなりません。

これは”穴の開いたストロー理論”を考えるとわかりやすいです。
穴の開いたストローでは水を吸っても途中の穴から空気を吸うだけで、全く水を吸うことができません。この原理と同じことが隙間の多い建物の換気にも言えるということなのです。

それ以前の問題として24時間換気の必要性がわからず換気扇のスイッチを切ってしまう人もいるのではないでしょうか。
特に冬寒い空気が入ってくるのが不快という理由で給気口を蓋してしまう話をよく聞きますが、換気を止めてしまうと気密性の高い住宅では部屋と外部との温度差で結露が発生しやすくなってしまいますので要注意です。新しい家なのに結露が!というクレームを当社のお客様からもたまにいただきますが、気密性の高い家であるが故に換気をしっかりと行う必要があるのです。

それではどの程度の気密性が必要なのでしょうか?
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このデータはインターネットから抽出したものですが、この資料によると気密数値(C値)は1だとしても給気口からの給気量、つまり各部屋から取り込む空気量は50%程度、次世代省エネ基準や住宅エコポイントの基準である省エネ最高等級(4地域)のC値5では15%程度しか取り込めていないことになります。

最高等級でも十分に24時間換気が働かない・・・この点は再考してもらいたところですが、残念なことに気密性を示すC値は実測しなければ測れないことから新たな省エネ基準からは外れることになりました。
本来ならばとても重要な数値なのですが、これでは本当に快適でエコ、長持ちする住宅を作るための目安となる基準がわからなくなってしまいますね。

ちなみに屋根、壁、床下をアクアフォームでしっかりと包むように断熱気密している桧家住宅、桧家不動産の建物はC値が0.7程度ですので、70%近く給気口から空気を取り込めていることになりますので安心です。

次回は桧家住宅が標準採用した「第1種換気」について書きたいと思います。






















 

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近藤 昭(株)桧家ホールディングス 代表取締役社長 近藤 昭

1967年兵庫県神戸市生まれ。慶應義塾大学卒業。 大学卒業後、大手生命保険会社や外資系保険会社勤務を経て、 2001年に東日本ニューハウス(現・桧家ホールディングス)に入社。 専務取締役、副社長を経て、2009年に代表取締役社長就任。 2012年に『日経ヴェリタス』が行った「在任期間中に株価を最も 上げた社長のランキング」では、全上場会社中第5位にランクイン。 業界の常識にとらわれず、常に顧客目線で考えることがモットー。 「あらゆる人にエコで快適な住まいを」 提供するために日々奮闘中。

   

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