木造建築の可能性〜オーストリア視察 その3

最後に訪問したドイツ・ミュンヘンのMERK社が関わった木造建築の実例をご紹介しましょう。
このMERK社はグループでCLTや集成材の生産から建設までトータルで手掛ける企業です。

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こちらはスペイン・セビリアにある世界最大の木造建築物「メトロポール・パラソル」です。
ぶっ飛んだデザインです。魚にも見えますがいったい何をモチーフにしたんでしょうか。
見た瞬間に惹きつけるデザイン、圧倒的な存在感、木がどのように組み合わさっているのか、また建物の内部がどのようになっているのか、興味が尽きない建築です。
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上から見たところです。巨大さがよくわかります。

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2階にはレストランやショップがあるそうです。
この建築、ドイツ人が設計し、延床面積12,670屬4階建てで総工費は約9,000万ユーロ(約120億円)。
一度は現地に行ってこの目で見て体感したい建築物ですね!

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こちらはスイス・チューリッヒにある動物園の象舎です。
どこにCLTが使われているかというと・・・

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屋根でした!
内側から見ると木であることがよくわかります。
何と独創的な屋根なんでしょう!想像しただけでワクワクしてきます。象舎をここまでデザインするという発想、日本人にはなかなかないのかもしれません。これも現地で見てみたいですね。

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こちらは街中に置かれたバイクステーションです。側面にさりげなく木を見せているデザインがにくいですね!

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中に入ると木造であることがよくわかります。これは日本でもできそうですよね。

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こちらはイギリスの映画館です。
木造ガラス張り・・・鉄骨やコンクリートだと何とも思わないのですが、木造だとなぜか嬉しくなってしまいます。

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イタリアのホテルです。
リゾートには木造の建物相性がよいですね。丸太小屋やロッジが大型になったようなイメージでしょうか。

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こちらはオランダに建築中の博物館です。
この跳ね出し!CLTのためにデザインされたような建物です。
なんとこの側面、1枚のパネルだそうです。20メートル以上の長さがあるということですが、そういった巨大なパネルであっても作れてしまうことがこのCLTのメリットです。

他にもいろいろな建築物があるので興味ある方はwebでチェックしてみて下さい。

こうして見てみると、デザイン上の自由さは木造が他の構造にはるかに勝っている感じがします。
斬新で創造的な設計をする著名な建築家もこれからは木造で作る建築に注力してくるかもしれません。

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MERK社のショールームにあったサンプルです。これは貼りあわせではなく木造構造材LVLを3Dカッターでの切り出しで作られています。容易に切ったり削ったりといった加工は昔から木のメリットでしたが、テクノロジーの進化でこのような複雑な形も簡単にできてしまうようになったのですね。


木は見る者の気持ちを和らげ、癒し、安らかにしてくれます。
温かい、柔らかい、優しい、良い香り・・・
木のイメージってこのようなものでした。

しかし写真の様な大型建築物の構造材として現しで使われているのを見ると、その力強さと美しさ、“構造美”とでも表現したくなるような他の構造にはない木独特の良さがあります。同時にこれまでの木のイメージとのギャップや意外性に驚き、感動し、心踊らされます。
CLTのように木の構造材や工法は日進月歩で進化していますので、10年後には100mの木造タワーが作られているかもしれません。もちろんそれまでには耐火や劣化、また特に日本では耐震などクリアしなければならない課題も多くありますが、テクノロジーの進化をそれらを乗り越えていくように感じます。

木造建築に対して大いなる期待と可能性を感じた視察ツアーでした。

 

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近藤 昭(株)桧家ホールディングス 代表取締役社長 近藤 昭

1967年兵庫県神戸市生まれ。慶應義塾大学卒業。 大学卒業後、大手生命保険会社や外資系保険会社勤務を経て、 2001年に東日本ニューハウス(現・桧家ホールディングス)に入社。 専務取締役、副社長を経て、2009年に代表取締役社長就任。 2012年に『日経ヴェリタス』が行った「在任期間中に株価を最も 上げた社長のランキング」では、全上場会社中第5位にランクイン。 業界の常識にとらわれず、常に顧客目線で考えることがモットー。 「あらゆる人にエコで快適な住まいを」 提供するために日々奮闘中。

   

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