熊本地震被災地視察

熊本地震で特に被害の大きかった益城町を訪れてきました。

地震発生から3か月が経ちましたが、このように全く手つかずの状態の家が多数見られました。

このように原形を留めずに全壊した家の多くは古い木造住宅でした。

築30年以上前の古い木造では筋交いのビス止めや金物をきちんと使われていないものが多く、大きな揺れが来るとひとたまりもなくぐしゃりと崩れてしまったようです。

比較的新しい木造住宅はこのように1階が潰れ、2階は形が残っているものが特徴です。

こういった住宅は1階の壁量が少ないか、または偏っていてバランスが悪く揺れに耐えられなかったのでしょう。しかしビス止めや金物を使っているので2階は形がキープされています。それでも全壊にはかわりありませんが・・

今回の地震では木造だけでなく大手ハウスメーカーの軽量鉄骨造にも大きな被害があり、全壊した建物もありました。

鉄骨でもグシャリとなった建物には驚きました。

こちらもプレハブ住宅ですが、基礎が壊れていました。

修復できるのでしょうか・・・

こちらは鉄骨のビルです。鉄骨の柱や梁がむき出しになって、車を潰すようにのしかかっていますね。地震がいかに大きなものであったか想像させられます。


こちらはレスコハウスと同じWPC(ウォール・プレキャスト・コンクリート)の建物です。築30年程度の古い物件ですが全く無傷に何事も無かったかのように佇んでいました。


この左の白い建物も同じくWPCの建物です。被災地には27件のWPCの建物がありましたが、ガラス1枚割れることなく大きな被害はありませんでした。

今回の地震ではこのように軽量鉄骨の住宅や耐震等級を取得した物件でも被害があり、今後の耐震性能のあり方についても議論が始まっています。

耐震等級は現在1が建築基準法レベル、2がその1.25倍、3がその1.5倍の壁量が求められます。

しかし今回の地震で明らかになったのは、壁量を満たしていても壁の配置バランスが悪い建物では倒壊したものがあったということです。

壁のバランスは平面上の縦位置と横位置(X方向とY方向)と上下(2階の壁下の1階に壁があるかどうか)の事を指します。実際これらのバランスを完全に取らなくても耐震等級が取れてしまうのが現実です。今後この点が見直される可能性はありますが、耐震等級が取れれば安心ということではなく、上下水平のバランスを考えた設計を心掛けたいものです。

レスコハウスが手掛けるWPCはコンクリートのパネルを工場で生産して現場で組み立てる特殊な工法ですが、阪神淡路大震災、東日本大震災、そして今回の熊本地震においても他の工法と比べて圧倒的に耐震性が高いことを改めて証明してくれました。

しかも現在の耐震基準も何もない30年前の建物でも全く被害もなかったというのは、根本的な構造の強さを表しています。このWPCも先ほどの壁量とバランスの考え方と全く同じなのです。

WPCでは1階にコンクリートパネル壁をバランスよく配置することが求められます。そのため巨大な空間や大きな吹抜けが作れないという設計上の制約があるのですが、その分構造的には非常に強固なものとなります。また壁が重いため2階の壁下には必ず壁を配置しなければなりません。そのことで上下の載りが良くなり構造の強さに繋がっているのです。

これから家を建築する人はこういったことを参考に設計や工法を選択することができますが、もう既に建ててしまった人はどうすればよいのでしょうか。

今回明らかになったように現在の耐震基準(2000年基準)でも耐震2等級でも、軽量鉄骨でも大きな被害がありました。ましてそれ以前の住宅では巨大な直下型地震が起きた場合ひとたまりもなく潰れてしまう可能性があることを認識しなければなりません。

各自治体では耐震補強などに補助金を出しているところもありますし、当社グループの桧家リフォーミングでは「耐震診断・耐震補強」をご提案しています。

天災はいつやってくるかわかりません。いつか、そのうちと言って手遅れになってしまっては何の意味もありません。

お近くの当社グループの窓口までご相談下さい。

耐震診断 たえこ&まもる

http://hinokiya-taishin.com/


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近藤 昭(株)桧家ホールディングス 代表取締役社長 近藤 昭

1967年兵庫県神戸市生まれ。慶應義塾大学卒業。 大学卒業後、大手生命保険会社や外資系保険会社勤務を経て、 2001年に東日本ニューハウス(現・桧家ホールディングス)に入社。 専務取締役、副社長を経て、2009年に代表取締役社長就任。 2012年に『日経ヴェリタス』が行った「在任期間中に株価を最も 上げた社長のランキング」では、全上場会社中第5位にランクイン。 業界の常識にとらわれず、常に顧客目線で考えることがモットー。 「あらゆる人にエコで快適な住まいを」 提供するために日々奮闘中。

   

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